じゅんこイズム ~詩とか怪文書~

私の隙間に住み着いたあれやこれやを綴ります。好いてくれたらうれしいですが嫌ってくれても良いのです。

あたまのわるい悪魔

景気が悪い
生まれが不幸
あれがない
これがない
騙された
奪われた

この世は地獄なのか

そう思うならたぶん、そう。


でもこの世が地獄だったからと言って不貞腐れたり絶望する義務は別にない
地獄には地獄の歩き方がある
天国じゃなきゃ生きて行けないよと言うやつは

一生天国なんか行かれない。


自由に闊歩できるようになった時
たぶん、そこは幾分かましな地獄になる

そこで何か得たとき
たぶん、そこは大分ましな地獄になる

そこで喜びを得たとき
たぶん、そこはかなりましな地獄になる

そこで友達を得たとき 
たぶん、そこはふつうの地獄になる

そこで仲間を得たとき
たぶん、そこはちょっといい地獄になる

そこで家族を得たとき
たぶん、そこは素敵な地獄になる


そして時が経って
次は天国にいけますようにと見送られる時
『行きたくない、ここがいい』
と言ってしまうんだろう


世の中には恵まれた時代も恵まれた人生もあるけれど、苦しみを感じない人間はあまりいない。持っているものが多ければ失う苦しみも深い。わたしたちは所詮同じ土地で足踏みをしているだけで天国も地獄も実は『やって来る』ものなのかも知れないなと思っている。全ての人が自分の天国を見つけられますようにと思う。


頭の悪い悪魔はきっと
頭の輪ある良い悪魔。



好きだったなあ。グレイトリッチーズ。