じゅんこイズム ~詩とか怪文書~

私の隙間に住み着いたあれやこれやを綴ります。好いてくれたらうれしいですが嫌ってくれても良いのです。

物憂げな作品集 【サイレン】 【手袋】

【サイレン】

サイレンが鳴るから 家に帰るんじゃない

サイレンが鳴るから 君を抱いたんじゃない

サイレンを聞いても 僕は動じない

サイレンを無視して 君を攫いに行く

サイレンが聴こえて 不安になったなら

サイレンサーを付けて 僕に向けなさい

 

 

【手袋】

どうしてもどうしてもどうしても

あげたくて買ってしまった

赤い革の手袋

どうしてもどうしてもどうしても

あげられなくて仕舞った

赤い革の手袋

 

田舎の中学生の 乾いた経血の様な

赤い革の手袋

 

あなたの誕生日を私は知らない

あなたの何もかもを私は知れない

 

けれど

 

ぜったいにぜったいにぜったいに

似合うと思ったから

あげられないと分かって

買ってきてしまった

たとえ買わなくても きっと

このように悶えた

 

 

だから今日は

この手袋を嵌めてあなたと交わる夢を見よう

物憂げな作品集 【摩耗】

【摩耗】

声に出して言って。

どう思ってる? 何を見てる?

一人ぼっちにしないで。

置いて行かないで。

 

ほんとはそう言いたいのに

 

 

今日も怒鳴ってしまった

今日も無視してしまった

 


離れたくないのに 近寄ることができない

愛したいのに 愛されないと嘆く

 

もどかしくって 手っ取り早く

肌を重ねてしまえと思っても

もうそんな時期はとうに過ぎていて

 

一人で怒って 一人で泣いて

一人で迷って 一人で焦る

 

いつも一人 私だけ一人

 

あなたは怖くならないの?あなたは痛くならないの?

傷だらけの私を見ても 何も感じない素振り

 

部屋にいるのは二人だけれど

あなたと私は「一人ずつ」

 

 

 

糸電話の糸は切れている

はじまり

わたし、さみしいのです。

 

たぶん、いっしょうさみしいのです。

 

だから、誰かをあいしたい。

 

だから、誰かにであいたい。

 

そういういきものでありたい。

 

はじめましてのあなた。あなたはどんないきものですか。

 

ネットのこと、良くわかっていません。

 

でも綴りたいと思います。

 

誰も見ていなくても、あの人が見ていても。

 

どうぞ、よろしくね。