じゅんこイズム ~詩とか怪文書~

私の隙間に住み着いたあれやこれやを綴ります。好いてくれたらうれしいですが嫌ってくれても良いのです。

ぶっころしてやる、この世の全て。

可愛く生まれた。そのせいで姉に疎まれ祖母に蔑まれ学校ではいじめられまだあどけないうちに盗撮とストーカーに合った。初めて見た勃○は露出狂のそれだし預かり知らぬ所で親衛隊が発足された。一言も喋らぬ内から可愛いだけのつまらない人というレッテルを貼られ何かミスを犯せば見かけ倒しと罵られた。信頼している男性から口説かれ仲良くなった女性からは勝手に化粧や趣味や服を真似された。
 
 
 
全部わたしが悪いんだ。
 
 
 
一生懸命努力した。でも全ては上手くできなかった。全てを犠牲にして愛した人からはいとも簡単に捨てられた。捨てられた後も体を求められた。
 
 
自分が何者か分からなくて
自信など何もなくて
ただひたすらに不安で
自分が「選ぶ」とか「断る」とかの意味が良く分からなかった20代。
 
バカでクズで嘘つきで自分を嫌えば嫌うほど絶望的にモテた。
 
 
だから仕事以外はほとんど引きこもった。
 
 
入社してすぐに上司に関係を迫られた。流石に断った。半年間毎日頭を下げてお願いされた。毎日断った。全く怯まない相手に消耗してもう終わりにしたくて、応じた。
 
前にも増して生きていることになんも味がしなくなった。
 
 
 
死にたくても死ねなくて生きてる意味も分からなくて上がっては下がるこのループを何度繰り返したら良いのだろう、わたしの周りが勝手なのだからわたしも勝手にしたらいいんだ、とやけくそで複数と関係した。自分とも他人とももう向き合ってやらないと決めた。
 
 
 
仕事が起動に乗り、憧れの独り暮らしができそうだと思った矢先、
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
妊娠した。
 
24になる誕生日の前日。
 
 
迷いはなかった。
結婚はもちろん生む気も育てる気もない。女の体に生まれたからには全ての機能を有効に使うのが神に対するリスペクトだとは思う。妊娠出産は経験してみたい。でもそれは
 
 
 
 
 
今じゃない。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
堕ろす気で病院に行くと頼んでないのにエコーを見せられた。
 
 
「ここの丸いところにいます。もし処置するなら次回しますがパートナーとも良く話し合って、絶対に無理というわけでないなら産んであげてください」
 
 
的なことを医師と看護師から何度も何度も言われ、閉口して帰宅した。
 
 
 
決めかねているうちに体に不調が出始めた。
不安でたまらなくて女性の先輩に妊娠の事実を打ち明けた。「大切なことだから上に報告してもいい?」と優しく言われた。勤務を優遇してくれるかも知れないと思い承諾した。
 
 
もし仕事をあと半年間続けることができたら一人で産んで育てることも出来そうだ。
 
 
 
 
 
ほどなくして
 
 
 
「来月末で退社するように」
 
 
と言われた。
 
 
 
 
 
 
詰んだ。
 
 
 
 
実家に頼ったら姉に何を言われるか分からない。風呂のない一間のボロアパートでお腹を抱えて餓死する自分が見えた。
 
 
 
・・・・・
 
 
 
 
 
・・・・・
 
 
 
 
 
そ・れ・は・絶対に・い・や・!!!
 
 
 
 
 
もうこれ以上わたしの人生を明け渡してたまるか、と思った。思ったら悲しくて頭に来て、何かが奥の方から湧きだしてきた。仕事が無かったら死ぬし妊婦が就活なんかできるわけない。でも堕ろしたところでこんな会社にいてやるもんか!
堕ろすのが怖いんじゃ!産むのも怖いんじゃあ!チキショー産んだらぁぁぁぁ!!ついでに結婚したらぁぁ!!
 
 
そこから怒濤のソロバンはじきが始まった。
指環いらない。披露宴いらない。ドレスいらない。アパートで十分。無事に生まれるとは限らないし生まれる子が健康とは限らない、なら何ができる?どんな準備ができる?幾らかかる?何がいる?
 
 
 
・・・・・生まれたのはわたしだった。
 
 
 
 
 
 
いつでも自分が被害者で、自分の事で精一杯で、なんだかんだ言いながら結局自分から妥協し帳尻合わせをして勝手に傷付いてしまう。全く無自覚に人を傷付け微塵も振り返らない暴走車のようなわたし
 
神様が「そろそろ逃げ場無くしたるわ」と子を宿したに違いない。ぶっころされたのは世界じゃなくて世界を憎んでいたわたし。
 
 
18の頃から側にいた男性と《妥協》といいながら結婚。そっからも話はまだまだ長いんだけども、待った無しの状況ほど人を前に押し出す事は無いんだな、と知った出来事。
 
そんな我が子も実はこの春高専生。わたしの世界を変えた人。今度は工学を通じてみんなの世界を変えておくれ。