じゅんこイズム ~詩とか怪文書~

私の隙間に住み着いたあれやこれやを綴ります。好いてくれたらうれしいですが嫌ってくれても良いのです。

【ことだまたまてばこ作品】①~③

リンク見にくいから貼ってみた👍

 

 

(言霊玉手箱)とは・・・とにかく早く、即興で詩を描きます。じゅんこならどう応えてくるかしら??そう来る⁉という遊びです。無茶ぶりするもよし、真面目に振ってもよし。

 

 

過去の作品

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受付番号①

テーマ:寿司

題:わさび

 

いる

たしかにいる

見た目は同じだけど

確実にこっちにいる

でも おそい

もう おそい

「めくっとけばよかった」とか

そんなのもういらない

好きなのに

大好きなのに

なんでこうなるの?

こんなふうに いつも 泣く

私を見て嬉しそうにしないで

私を見て楽しそうにしないで

でも笑ってくれる人がいるなら

これも含めて

"イベントなのね"って

少しだけ

もっと

好きになる

 

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受付番号②

テーマ:手料理

題:肉じゃがとノーベルの関連性

 

女が勝手に飯を作ると言って 来た

「風邪を引いたかも知れないから」

と断ったのに

勝手に

寝込んでいることになっていたらしい

面倒くさいから

ほったらかしてコンビニに来たが

大して時間も潰れず

タバコとビールとしょーもない雑誌と

ゴムを買って帰る

"手ぶら"で帰らせたいところだが

そうもいかんのだろう

 

アパートのドアを開けると

いつか気まぐれで褒めた

ダサい

花柄のスカートで

訳のわからん食材にまみれて女がいる

 

つけっぱのテレビから

おおよそ俺とは関係ないニュースが流れている

 

誇らしげな【ワイフ】を見て

 

「頑張った証拠より、大切な人に喜んでもらえることの方が価値があるのかもね。」

 

とか抜かしているから

 

なんとなくイラついて

早々に"はったおし"た

 

俺は眉間に寄せたシワだけを見ながら

「早く終わらせないとな」と思った

 

弛緩した眉間から目線を落とす

黒色の玉を見てやっと

「お前は悪くないんだけど、俺やっぱいろいろ受け取れねぇわ。」と言うと

うつむいた声で

 

「しってる。」

 

と聴こえた。

 

静かになった部屋で

作りかけの肉じゃがを喰ったが

イライラするほど甘くて一口でやめた

 

実家のやつも甘口だけど

昔の彼女が作った甘くないやつが

一番旨かったんだよ

1回しか作んなかったのに

4年も昔のことなのに

 

一番旨かったんだよ

 

俺みたいなアフォは

たぶん早く新だほうがいい

どおりで総理から電話がねぇわけだ

 

ふと

うちの砂糖を切らしていたことを思い出す

 

嫌な予感がして台所へ目をやると

 

普段、金がねぇってぼやいてる女が買い込んできた大量の何かに紛れて

黒糖味ののど飴が口をあけていた

 

俺は

「あんまり笑わせんなよ。」

と言いながら泣いた

 

 

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 受付番号③

テーマ:悲劇

題:パンが焦げた

 

 

だれもしらない きづかない

サトルは一人で家にいる

 

だれもしらない きづかない

ミオはスズキを憎んでる

 

だれもしらない きづかない

みんなが命を汚してて

 

足りない何かを奪い合う

 

分け合うことに気付けずに

 

足りない何かを奪い合う

 

だれもしらない きづかない

 

だから神様 僕たちに

 

小さな罰をあたえてる

大きな罰をあたえだす

 

気付きなさいとあたえてる

 

だから今日はね ぼくんち

 

食パン 2枚 焦げました